2008年12月12日金曜日

銀杏の樹そして「家族のものがたり」




イチョウの木は病院の前の公園にある 十数年前 突然家内が
脳梗塞で倒れた 緊急で入院したのが公園の前の病院だった


昼は仕事 夜になれば泊まり込みの看病が続いた
幸いにも 二ヶ月ほどした頃 杖歩行ができるまでに回復した

病院生活している人はとんでも無く退屈なものらしい 仕事を
終え病院に
着くころにはみんな 3階の談話室に集まっていた。

入院患者ではないが 私も一員として快く仲間に入れてもらえた
この場所でも 話題の中心で仕切る人がいた 顔は怖いがよい人だ
その人は葬儀屋の社長さんだった 肝臓が悪いらしい
他に商店主 工員 学生 建設会社の社長さんなど実に多彩だった。

建設会社の社長はその中でも唯一個室に入っていたリッチマン
同じように談話室に現れるが実に男前だった そして光っていた
いつも
豪華なシルクのパジャマをさりげなく着ていた。

ある夜 話題が食べ物の話になった 私がこのあたりでは
「尾道ラーメン」が旨いですよと言った すると間髪入れず

葬儀屋の社長がどうしても食べたい 「死んでもええから」それ
喰わせてくれ その場にいた皆も口を揃えて食べたいと言った
「わしが払う」と言って建設会社の社長が一万円を出してくれた

自由な身の私は こっそり夜間通用口から抜け出し車を走らせ
10人前の尾道ラーメンを買って帰った

待ちわびた皆が「死ぬほどうまい」と口々に言いながら食べた

確か伊丹十三の作品だと思うが「病院に行こう」と言う映画が
あったように思う 監督も入院経験があったので 同様の経験が
あの作品づくりに生かされたのだと思う 実に面白い映画だった

こちらの入院患者さんのキャラクターの面白いこと この上
なかった
俳優さんを集めて作る映画より面白い人たちだった
カメラを持ち込んで 地のままを撮影してもドキュメンタリー
になりそうな気がした「ギャンブル」
「たべもの」「旅行」
「おんな」の話と話題にはまったく困らなかった これこそ将に
「病院に行こう」というタイトルがぴったりの日々だった


入院生活は3ヶ月で打ち切られる よほどのことが無いかぎり
それ以上置いてもらえない それからの日々は転院生活を繰り
返し
一年後にやっと帰宅できるようにまでなった
当時のボクは公園が目の前にあるにもかかわらず全くもって
気づかないほど忙しくて困惑していた


今年落ち葉の中に大きな「銀杏」が落ちていた10個あまし拾った
自宅の前に植えようと思う 始めに行った病院での苦しかったこと
みんなで支え合った仲間との入院生活」を忘れないためにも
そしてがんばった「家族の物語」として
心に残そうと思う。




時は容赦なく 季節とともに過ぎてゆく
一年に一度でいいから金色のひかりを放ってほしい
心の中に 闇が広がるまえに



「せんば鎮守の杜芸術祭」
スタッフとしてボランティア参加しました。
ご来場ありがとうございました !
10月18日 第1部・第2部の様子をアップしました。
 
コーラス|天王寺区民合唱団(指揮:清原邦仁、40数名)


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6 件のコメント:

アリーノ さんのコメント...

kenさんの頑張りを私は知っています。
深い愛が無ければそこまでの事は
出来なかったでしょう。
家族の存在がkenさんを支え、
kenさんの存在が家族を支えてる。
素晴らしいご家族ですね。
お誕生日にステキな愛のお話を
ありがとうございました。

ken さんのコメント...

アリーノさん☆
こんばんは、なかなか意味不明の内容なのにコメントありがとうございます。新たな気持ちで良い年を重ねることが出来るように頑張ります。セギュー^ ^

いずみ さんのコメント...

一日おくれで「おめでとうございます」といいに来ました。

歳をとると、誕生日もめでたくないといいますが、わたしはちょっと違います。
人間として経験を重ねて、ますます円熟していくのですから、ただただ若いだけよりずっと味があると。

たしかに体がついて行かなくなるのはつらいですけどね~(*^_^*)

ちなみにわたしは年明けすぐの誕生日(1月5日)。
山羊座です。

人の集まるところには、必ずドラマがありますね。
病院などはその最たるものかと……。
kenさんのご家族、その後はいかがでしょうか?
お元気になられましたか?

ken さんのコメント...

いずみさん☆
こんばんは、ありがとうございます。「経験を重ねて、ますます円熟していく」私もこのことはそう思いますね。そして気持ちは若い人とでも垣根がないほどに付き合いできるようにしています。ちゃんと解る人には背中を見せていてがんばるタイプの人間だと思います。家族のほうはなんとか頑張ってくれているので悪くならないように出来るだけのことをしたいと努力しています。ブログとボランティアはどちらかと言うと気分転換です。負担にならないように続けて行きたいですね。

ルピア さんのコメント...

病院の前のイチョウの木は、患者さんや家族の色んな思い出を知っているような気がしますね。私の家族も入院したことがあり、その時のエピソードは大変だったり、笑えたり、ほんと、ドラマになりますよね。どんなに苦しい事も、後で笑って話せたら幸せだと思います。

ken さんのコメント...

ルピアさん☆
こんばんは、よく3ヶ月の重傷とか言葉があります。それ以上病院に入っていることは大変なことでした。日頃から健康に気遣うことがいちばんです。「無理・無茶」せずに過ごしたいものですね。いよいよ今年も押し詰まってきました、風邪などひかないようにしてください。