虹の彼方に…

それは鮮烈に音も無く目の前に現れた。見た事の無い鮮やかな
虹だった。夕虹は午後の太陽に照らされて東の空に立っていた。

内側からすみれ色、中に藍・青・緑・黄・橙、そして外に赤。
虹に気づいた人は、皆それぞれ携帯で嬉しそうに撮っていた。
〈11月2日 午後3時30分ごろ〉京都新聞には

●ニュートンによる発見
１６４２年、ガリレオ・ガリレイが死んだ後、イギリスの科学者
サー・アイザック・ニュートン（Sir Isaac Newton）は １６６６年
当時まだ２４才の若さでこの年〈光の分散〉という大発見をした。
太陽光線がプリズムを通ると屈折率の差により赤から紫に至る
たくさんの成分に分けられることを発見したのである。

虹はなにかワクワクとした夢を与えてくれるような気がします。
きっと良い事が起こるに違いない。

「虹立ちて 忽ち君の 在る如し」高浜虚子
「虹を見て 来し人々の 顔白く」星野立子
「虹まどか なるうるわしき 世に謳う」室積徂春





小雨が降ったり止んだりの空模様、しばらくして京都駅に着いた。
東の空には、先ほどの虹とは別の虹が顔を出していた。



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